PENTAX 67 LENS with GFX
一度、フォーカルレデューサーアダプターとNIKON Z機と合わせて使った記事を書きましたが、何といっても大本命のGFXと合わせて撮ったものを紹介したいと思います。
正直、読者の皆さんもZ用じゃなくてGFXで使ったものが見たいんだよ!とイライラされたかもしれません。
少しでも小さいボディと慣れたNIKONのRAWデータで使えたら…というロマンに負けた。
でもカメラってロマンですよね、他になんかあります?
まあNikonのRAWを使えたのはとてもよかった。GFXのRAWはかなりクセが強くて屋内自然光なんかは僕でもかなりやりづらいことがある。。
ただ、Zとフォーカルレデューサーアダプターだと画面端の画質劣化が気になって105mmだとかなりマシだと書いたりしたけどまあやっぱりあるにはある。
なわけでどうにも我慢できず、この未曾有の円安の中GFX用ポチりました。
税金も入れると約15万、痛恨の大出費。
その価値があるか、どうぞその目で見極めていただければ幸いです。
まずはSMC PENTAX 67 105mm/2.4、バケペン使うならこのレンズだと誰もが思う憧れのレンズ。
GFXとフォーカルレデューサーアダプターを使うと体感的にはフルサイズ58mmより少しだけ狭いくらいの使い勝手。つまり普段使いとして全く問題ない。
ご覧の通り画面端の画質劣化はZ機の時より改善されていて甘くなってる感じほぼないですよね?
仕事でも使えるクオリティと言って差し支えないのでしょうか!!しっかり解像してる。
草木の地面などを撮るとわずかにぐるぐるが感じられるレベル、ネットで作例を見るとちゃんとバケペンで撮ったものからぐるぐるを感じることはないのでやっぱりこれはアダプターのせいなのかなと。。
まあその辺は目を瞑りましょう。
写りはまさに王者の風格、105mmという長身から繰り出す端正な写りは雑誌や写真集を飾る空気を纏います。
ただ最短距離が1mとしょっぱい。でもこの制限のおかげで被写体から距離を置くことになって、濱田英明さん独自の子供写真を生んだんだと思います。
90mmと違ってほっこり感は皆無。実家の両親を撮ってもファッションフォトというか作品感が出てきて、これが王者の風格というか、いいですよね。この辺が90mmと使い分けかなと。
さて、実家の高松に帰ってきました。
香川に行ったら直島もいいですが、四国村です。
ほんとは人に教えたくないくらいの最高のフォトスポットなのでぜひ行ってみてください。
曇天だろうがねじ伏せる圧倒的な描写。これが60mmちょいで使える感動。
とりあえず15万円分の仕事はここで果たしました。
ただ、見てもらえると感じたかと思うのですが、結構描写はキリッとしてて、1段も絞ると一気にボケ量が減ってしまう。
また端正すぎる写りのせいもあって現像で下手こくと中判フィルムっぽさを感じないような描写になってしまうことがあって気が抜けない。
ネットの作例で105mmを検索するともっと空気の淀を感じるしボケてるようにも見える。。
やっぱりフォーカルレデューサーアダプター使うとボケ量が減るのかなあ??
この辺は是非知りたいところです。
GFXなら開放から甘くなることもなくしっかりと精細な写りを叩き出すのでしっかりピント合わせて開放死守!!
そして次はSMC PENTAX 67 90mm/2.8、実はこのレンズ手に入れてたもののかなり放置していました。
どうせ持ってくなら105だよな、とか手軽に使いたいならMamiya SEKOR 80/2.8でいっかって感じでほとんど出番なかったんですよね。
というわけで、かわいそうなので旅行に連れ出してやりました。
特に理由もなく急に思い立って北陸へ、金沢姉弟です。
え、あれ??もしかして世間のバケペンらしい柔らかい描写は90でも普通に撮れた??
まじか。油断してた…
105と比べると90はより柔らかくて親密感を感じさせる写りです。
それでいて雑誌の1ページを飾れる風格も感じさせます。完璧じゃん。
金沢といえば鮨。
もはや鮨のためだけに新幹線に乗りました。金沢のランチの鮨のコスパは日本一だと思う。
最短距離も65cmとテーブルフォトもいける。
ていうかテーブルフォトを撮るとBRUTUSっぽくなる。なるよね?
テーブルフォトなら1〜2段絞るもよし、この90mmはf5.6くらいいっても十分柔らかい。嫌な感じが全くしない。
このブログで紹介してる50mmレンズ、確かにいくつかは中判レンズに劣らない素晴らしい描写を叩き出すんだけど、絞ったらもう一気に硬くなって普通のレンズの描写になってしまう。(これはもう例外なく)
なのでこの90mmの存在意義は本当に尊い。
北陸は全然涼しくない。
ふわふわのかき氷も京都なら絶対に並ばないと食べれませんが、金沢ならふらっとお店に入れる。
これからは金沢の時代じゃあ。
90だと木々を写すとザワザワや木漏れ日がポッポと結構出てしまう。
ここが105と違うところで、ほっこり感がなんか気分じゃなくて持ち出さなかったんですよね。
でもそこに目を瞑ってもこの突出した柔らかさには目を見張るものがある!!ファインダーを覗いただけで「おお〜バケペンぽい!」と声が出てきます。
ここでも壁紙の柄がガサガサしちゃってますが、もういいんじゃないですか。
というかこのガサガサ感、全くないよりはあった方がいいというのがFOTONEの見解です。
端正に見えるけど105にもガサガサがあるし、それが(なんかいいな)に通じてる気がする。
なにこのゴミ??センサー??って思ったけど、ただ息子のシャツについてるゴミでした。
バケペンで撮ったスナップポートレートぽさ、しっかり出ます!
105とは違う、ほっこり感、フィルム感が出てくる。
食べてばっかりなんですが、テーブルフォトが一番中判ぽさが出て、つい…
バケペンレンズで撮るとやたら良くなる。フルサイズだとこうはなりませんよ!!
バケペンに憧れたなら最初の一本は105より90でいい気がする。ちょっと安いし。
GFXとフォーカルレデューサーアダプターだと体感的にほぼ50mm。もう完全に普段使いとしてレギュラー確定。
とにかく激推し!!
次はSMC PENTAX 67 75mm/2.8ALです。
みなさん、このレンズ知ってましたか?
正直、僕は全く知らなかったんですよね、なんとなくネットサーフィンしてて75mmの価格を調べたら驚きの30〜40万以上!!
何かの間違いかと思ったけどどうやら本気のようで、調べたら本数が少ないとかなんとか。フォーカルレデューサーアダプターなしのアダプターだとGFXにピッタリってことで暴騰したのか。それにしてもライカでもないのに常軌を逸した価格。まじかよ…
みたいなことを呟いたら僕のあしながおじさんこと名古屋の紳士がまた「よかったら貸してあげましょうか?」と連絡をくれまして。
もうアラフィフだというのに、実家に帰ったら親から交通費をもらうし、あしながおじさんからはレンズを借ります。
GFXとフォーカルレデューサーアダプターだと換算40mmより少し狭いくらい、そして最短距離が脅威の45cm、何でもいけるな!
何でもいけるので街スナップが楽しい。
75mm/2.8という地味な数値からは想像もつかない中判フィルム感を叩き出します。
非球面が使われているだけあって105や90と違って精度の高い描写はまさにNikkorレンズをつけたMakinaライク!
確かにバケペンやRZ67の写りに比べるとMakinaの写りは地味に見えるかもしれない。
でも大きな画面で見ればわかる凄みがこのレンズでもしっかり体感できる。
モニターは大きいの使おうな!!
例えば、中判でもMamiya645の55mm/2.8だとかやCONTAX645の45mm/2.8だとかも使ったことのある管理人ですが、まあなんというか悪くはないけど驚くようなことは全くなく、フルサイズの35/1.4でいいかって手放しました。この辺が645の限界なのかなあと。というか35mm画角の限界なのか。
50mm大口径レンズで見られるような写りは期待できないものだと思い込んでたんですが、このレンズだけは違う!
ピンボケしちゃってるけど50mm大口径レンズから見られる特別な写りがこのレンズだと見ることができる。
変なアダプターをつけたにも関わらず、開放から精細さと樽型の歪みもほぼないとても高性能なレンズなことがわかる。
わかるかなあ、105や90のようなダイナミックな凄みは伝わりきれてないかもしれない。。
確かにフルサイズ35/1.4やなんならX100でも寄ればかなりボケる、でも寄らなくてもボケる準広角なんてこのレンズ以外で見たことない。しかもそこに空間を感じさせるボケ。
プライベートというよりは仕事向きかもしれない、まるで雑誌や写真集のような絵でスナップできる体験をぜひ味わって欲しい。
35mm好きのひとは全てを投げ打って手に入れるくらいのレンズだと思う。
でも35mm好きじゃないひとはそこまでして手に入れなくてもいいかなw
いやまあ確かに僕も50mm以外殆ど使わないから買わないかもしれない。
でも今年一番驚いたレンズです。ほんとに!!
いかがだったでしょうか、ランキングでも1位をゲットしてる105mmと同シリーズだけあってやっぱり最強でした。
「もうね、全部売り払ってこれだけで生きてくわ」と聞かれてもないのに妻に向かって勝手に宣言しそうなくらい理想の絵が撮れます。
67に比べると645はフルサイズに近いんだな、それくらい格の違いがありました。
ちょっと小さくて軽いからとか安いからとか言ってないでバケペンの写りにグッときたなら大人しくバケペンレンズを買うべし。
中判らしさってなんだろうってずっと考えてるんですが、今回使い倒して思い至ったのは柔らかさなのかなと。
柔らかいって何なのかというと中望遠以上の長身レンズが繰り出すゆとりあるボケとオールド感があわさってなだらかにボケた結果が柔らかさの正体じゃないでしょうか。
GFX純正だと固さが残るのでボケ量よりもオールド感が効いてる気がする。ROKKORやNIKKORの大口径オールドレンズとかボケ方がまろやかですよね。
それから今回の写真をよーーく見て欲しいのですが、フリンジが殆ど出てません。
現像で消したわけでもないです。マジで出ない。
恐るべし、PENTAXレンズ。
そしてこの記事を読んでワイもGFXとバケペンレンズを買う!と頭に血が昇った方達にFOTONEからのおせっかいです。
・GFXだと50SIIにいきたくなりますが、100Sとの差別化で画面拡大すると表示画質の劣化を強いてきます、メーカーとしてあるまじき姿勢ですが一向に直す気配がありません。MF時に非常に見づらいのでおすすめしません。
また100Sとなると1億画素の負担は相当なものでした。M1やM2マックでももたつきます。
50R一択か。。(ちなみに全て50Rで撮ってます)
・バケペンレンズは最新のSMC PENTAX67シリーズをすすめます。理由は旧型だとレンズの黄変とピントリングの重いハズレ個体を引く確率が跳ね上がります。少々高くつきますが、最新のシリーズを手に入れましょう。
最後のおせっかいだけでもとても価値のある、非常にためになる記事になったと思います。
さ、お賽銭の時間です。
Amazonアフィリエイトって恐ろしい話ですが、たったの1%。
1万円のものをポチってやっと100円。
最近は寺社でもお賽銭は100円にして欲しいと通達があるくらいなので、リンク先からなんでもいいので1万円以上買ってね♡
というわけで今回ご紹介するのはこちら!
バリラのパスタです。
このパスタ、Amazonで買うとめちゃくちゃ安い。
いいすか、5kgで1800円ですよ?!
1人前80gとして62食分です。1食29円。
ここまで安いと自分が貧民になった気がしてやや落ち込みますが、未曾有のインフレ時代、食費を抑えてレンズ買お?
ただ、本当にこれだけバケペンレンズのこと褒めただけど、Nikkor Z50/1.2S、こいつだけは別格だと思う。
現像スキルは必要だけど、バケペンと比べてボケ量、描写、全く見劣りなく中判感を叩き出します。
こうなるとロマンがないんだけれども…
こちらの記事もぜひ。