LEICA M9とM10 富山、ガラスの旅
冒頭のタイトル、カメラ好きなら誰しも一度は気になったことがあると思う。
かくいう僕に至っては、M9は二度買った。そして二度とも手放した。使っているとべつにそんなに(CMOS)と変わんなくない?と思ってしまうのだ。
でも手放した後、誰かがM9でいい感じの写真をあげているのを見るとまた気持ちがざわつく。。
そんなわけで今回、改めて本気で撮り比べをしようという企画です。
今までM9を買って国産機などと撮り比べくらいはしたものの、同じライカと比べないと意味なかったということでM10との比較をしていく。
プロじゃなかったらカメラに一番大切なのはルックス、性能じゃない。例えるならM型ライカは女であとのカメラは全部男!!
ライカの前では男たちは思考が停止し、欲しいと思い始めると何度もマップやヤフオクを開いてしまう。もはや性欲に近い。
あと、M10、11のハイライトの粘りのなさは有名で、国産と比べると本当にお粗末なカメラだ。
そのお粗末さと、M9の写り、メリットデメリットを真剣に考察したい。
今回、M9を借りたのは友人の47くん。どうしてもM9をまた使いたくなり夜中にムラムラしてたら(あ、そういえば47くんが持ってたような??)と思い出して突然連絡したのに「いっすよ」と軽やかに快諾してくれました。
翌週、頼まれてもないのにM9と引き換えにZ5にAF化アダプターつけた周八枚を無理やり押し付けて「これで娘ちゃんたちを可愛く撮って欲しい」と告げてその場を後にしてきた。多謝。
LEICA M9、もはや神話めいた感じでCCDセンサーから生まれる、独特の描写とかなんとか、色々と伝説にすらなっているもう10年以上前のカメラ。
インスタでM9のハッシュタグで出てくる写真、M10とかと比べるとなんかいい気がする。
僕が今まで撮った写真にしても、なんか発色がいいような?特に陽の光があたってる肌や壁とかなんかフィルムに近いような?そんな気がする。たぶん。いや、気のせいかも…?たぶん。と、まったく根拠のない感想しか言えない。
その「なんかいい」が本当にあるのか、改めて今のスキルで撮ってちゃんとあるのか見極めたい。
レンズはHELIAR Classic 50/1.5、周八枚でもなく周エルカンでもない。やっぱねヘリアークラシックいいです。
なにがいいってオールドレンズってレンズ周辺の画質劣化が大きいんだけど、ヘリアーはわりと均一、全体的にオールド感を出してくれる、1〜2段絞って全体に少し甘く柔らかい描写が絶妙で今気に入ってる。発色に偏りもない、大事です。
(撮影は全てf2で固定)
というわけでまず1枚。
↓ M9。
いいですね、肌の色、陽が当たった床、フィルムライクな現象がよく合います。
↓ ではM10。
おーー、おーおーおー。
↓ 続いてM9。
緑の発色と陽の当たった壁、PORTRAぽいピンクや黄色を感じさせる現像がよく出たと思う。
↓ はい、M10。
ほーーー、あーなるほど、なるほど。
↓ M9。
緑の出方ってフィルムでもそれぞれ個性の出やすいところで、M9もPORTRAチックな感じで現像しました。いい感じですよね。
↓ M10。
へーー、うんうん。そうきたかー
あー、うん、CCDの発色はむしろ日陰や室内で発揮されるのかもしれない。
↓ M9。
うん、90年代のポートレートぽい。
シックでいい感じ。
↓ M10。
そうかーー。まあそうだよあ、うん。
もうやめよう。
大差ない。
ほんとになかった。
ただ、このままM9ディスの記事にしてしまうのはちょっと違う。実際厳密には違いがある。
それは何かというと、現象が圧倒的にM9の方がしやすい。
M9は普段のよく使う僕のプリセットをかけると大体一発でいい感じに決まってくる。
(この点が、他の国産機でも別に良くない?と思わせてしまうのかも)
M10はちょっとしんどい、時には結構しんどい、実際M10やM11使ってる人は大いに感じてるところだと思う。(この点で、良くも悪くもM10は他とは違うカメラだという感覚もある)
今回はM9で仕上げたものに寄せるように調整した。その方が楽だからねw
特に最初の写真、青い壺の発色を見て欲しい、(あえてそのままにした)M9の青に緑が入っているのがM10は紫に近い(マゼンダが入っている)、これはね好みの問題もあるんだけどフィルムライクにはちょっと相応しくない発色の一つだと思う。JPEG撮って出し感あるというか。もちろん個別に色を編集すれば簡単に変えれるんだけど、一発でいいか悪いかはわりと大事。(二枚目の空の色がそうだけど、調整すれば同じになる)
特に青は空の色に直結するから写真の印象が結構変わってくる。
とはいえ、改めて同じレンズ、同じ被写体で撮り比べると大きな差は青の出方くらいであとはそんなに変わんないとも思ったな。。
ちなみにM9は-1補正、M10は-3〜-2補正で撮っている。-1は基本どのカメラでもその設定にしてる、デジカメはフィルムの反対でシャドーが強くてハイライトが弱いので少しでもハイライトの情報を残したい。なかでもM10はハイライトが弱いので-3〜2、ハイライトが弱いのとAEが本当に使えない。直射日光が当たった壁とかが入るとすぐにそっちに引っ張られて適正露出で撮ってくれない。-3からシャドー持ち上げても案外平気だけど、特にスキントーンにやりすぎで無理が出たなということも後々いくつか出てきたので-2がいまんところいいかな、とひとまず言っておきます。
このM9の現像がしやすいところはM10との比較だけでもなく、ニコンやソニーと比べてもちょっといい気がする。青の出方がやっぱりいい。
ちなみにこの青はキャノンぽい。ただ、キャノンは肌の発色が弱いというか抑えられてるのでそれとも違う。M9は結構いいとこ取り感があるようなないような?
ただし、M9悪いところも大いにある。
まず高ISOがダメ、どれくらいダメかというとISO800から使えないレベル。
それからCMOSと違ってシャドーを持ち上げるとシャドーが汚い。なので露出をしっかりと合わせて撮りたいんだけど背面液晶はまじで終わっていて確認できないw
このデメリットをフィルムで撮ってるみたい、とかM-Dみたい、と楽しめる人は十分満足できるカメラだと思う。
ただ、それに50万払えるのかっていうとまあ微妙だし、買っちゃう人にはむしろ正気を持てと言いたい。
じゃあM10ならいいのかというとさっき言ったように、現像のスキルがあってしっかりとこういう絵にしたいというイメージをちゃんと持ってる人なら全然あり。M10用のプリセットをちゃんと作ればいい。
現像のスキルが中級以下なら、M9の方がたぶんうまくいくと思う。
あと、個人的には一番大事なところなんだけど、M10の方がルックスがいい。
M10からねボディが少し薄くなってるんですよ、これがもう本当にいい。シュッとしてる。
M9がめちゃくちゃ鈍臭く見えてくる、、、いや、M9の明かり取りの窓もかっちょいい。好みかなw
あとは、、、M10の方がファインダーの二重画像がくっきりとして見やすい。ライカM、できるならEVFつけたくないですよねー
最初はEVFつけてたんだけど、フィルムでコニカヘキサー使いまくってたら慣れて、いまはなしで大体で撮るのが気に入ってる。ちょっと外すくらいが愛おしい写真になるし。それにまあ見た目もグッと良くなる。
というわけで残りはM9、、ではなくてM10の写真をいくつか見てもらってお別れでーす。
M9じゃねえのかよ?!と思ったかもしれない。
これからあげる作例はどれもM9でも撮れる。ここだけの話。そういう気持ちで見て欲しい。
僕自身、M10をもっと愛したいのよ。もう二度とM9を欲しがったりしないようにな。
(当たり前だけど同じレンズつけたらニコンでもソニーでも撮れる、別段スペシャルなことではないのでそのことは重々肝に銘じておいてね)
それではつい先日ガラス作家、ピーター・アイビーさんの富山のアトリエと自宅を公開するという素敵なイベントに訪れた時の写真を見てやってください。
レンズは同じくHELIAR Classic 50/1.5、僕はM型ライカで一番写って欲しいのはAPOズミでバキバキのイマドキの写りよりもやっぱり超がつくくらいのフィルムライクであって欲しいと思ってて、作例ではピントも露出もちょっと適当くらいのラフな感じを全面に押し出していきます。
同じく絞りはf2で固定。線の太いアナログ感のある写真になるように。
開放だとホワホワになるけんね。
最寄りの駅まで、ピーターさんが直々にお迎えに来てくれました!
超感動。
ご自宅も開放されてて、ちらっと見ていた写真よりも期待をさらに上回るハイセンスな空間でした。
一番好きなのはこのボトル。
-3アンダーで撮った写真の露出を現像で無理やりあげることで強力なLo-fi感を出すことができる。
この写りはひとによっては階調もなく荒れてると見る人もいるかもしれないけど、僕は絵画っぽくて結構気に入ってる。
こういう写真が撮りたい時ってあったりする。
-3で撮ってなかったら窓の外なんて何も写ってないはず。
アトリエに移動
たまたまアトリエに一人だけいた僕に若いスタッフさんふたりが実演を見せてくれました。
本当に最初から完成までの全ての過程を見せてくれて、満足度高し。
EVFをあえてつけずに二重画像だけで撮影してたので、ピントはどれも微妙に合ってない。
そこがいい。
普通に最新レンズで撮ってあとから高精細さを劣化さすのはかなり大変というか、現像ソフトだけでは不可能で、ヘリアークラシックのようなレンズとライカの適当フォーカスを使うことで強いアナログ感を出すことができる。
アトリエ内に置かれている器たちも見せ方含めて完璧な佇まい。
こういうのを撮れるのって雑誌によく載るような写真家じゃない限り機会なんてほとんどない。写真好きにとって一番の幸せ。
さて、ピーターさん登場、本人によるデモンストレーションが始まります。
まじで見れんのか!と素で驚いた。
こちらも最初から完成まで全ての過程を見せてもらえました。しかも2種!!
ピーター・アイビーさん、尊敬する大好きな作家さんで本音はGFXとバケペンレンズで持てる力の全てを持ってして訪れたかったんだけど、そういうイベントでデカいカメラ持ってるのって(こいつ商業利用しそうだな…)みたいな警戒心を持たれてしまいそうでTPOを弁えてM10で訪れました。
結果すごくよかったと思う。
M10-PでもないシルバーのM10のおかげで赤々としたエンブレムがただのミーハー写真好きおじさん感を醸し出してピーターさんはじめ、アトリエのスタッフさんや他のゲストの方にも警戒されず和やかな時間を過ごせました。
やっぱデカいカメラってギョッとされるぞ。みんなもちゃんと自覚持とうな。
アトリエの外ではスタッフさんが飲み物やフードを用意してくれていて、富山の夏を大満喫できた。
超暑かったけど、日陰はそこそこ涼しいし、子供の頃の夏休みを思い出す。
最後また駅まで送迎してくれたのですが、見送ってくれたピーターさんを車内からパチリ。
写真なんてちゃんと写ってなくても別にいい、そういうことを思い出させてくれたお気に入りの1枚。
おしまい。
勝手に「& PREMIUM」でした。
まーでも、あれだ。
例えば仕事でバキバキのアナログ感のある写真でお願いします、と依頼を受けたら迷わずGFXとバケペン90/2.8で臨む。
今回の写真、どれもぱっと見はかなりいい線行ってると思う、でも細かく見ると葉っぱや窓のサッシや人や器のシルエットのキワに収差の線が出ている。
こういうのはやっぱり仕事では使いたくない。
もっと絞るか、収差のでないレンズを使いたい。例えばバケペンレンズとか。
APO-Lantharとかいいんだけど、やっぱり写りがぐっと今時で洗練されているのでアナログ感が出るかというと違う。
まあそんなわけで、世界の巨匠たちがそうであるようにライカは遊びやサブで使ってこそかっこいいと思っていて、適当フォーカスという最大の武器を使えるのはライカのメリットでそういう写真が好きという人やとにかくかっこいいカメラがいいという人は世間のライカ評なんか一切無視して俄然買うべき。
僕のおすすめはやっぱりシルバー。
ブラックってちょっと強すぎな気がすんだけどなあ。。めっちゃ眉毛太い強そうな女性って感じ?
さて、お賽銭の時間です。
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リンクさえ通ってたらいいらしいからね。
まーでも、今回はこちらです。
プロテイン。
ダイエットや筋トレのことを調べるととにかく日本人は全くタンパク質の摂取が全然足りていないらしい。
だがしかしコンビニのサラダチキンなど数回食べただけでもう見るのも嫌になった人も多いはず。
そこでまあやっぱりプロテインなんだけど、なんせ甘い。甘すぎる。
で、紹介したいのはこちらの2品!
ひとつは美味しいヨーグルト味、そしてもう一つはプレーンの大容量パック(おそらく最安のはず)こちらを半々くらいで混ぜて飲むとなんと、コンビニに売っているあのSAVASのプロテイン飲料とほぼ同じ味になる。あれ美味しいよね。
ぜひお試しあれ♡
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