山へ行く with SIGMA fp + RX1RII
いつかのレビューでも書きましたが管理人は山歩きが好きです。
山、すごくいいのに案外伝わってないなって思ってて、キャンプとも富士山とも違う、山のことを小さなカメラSIGMA fpとRX1RIIとともにお伝えしようと思います。
上高地。
特に西日本の方には遠い場所なんじゃないでしょうか。聞いたこともないかもしれません。
山歩きといえば富士山じゃないですよ。なんと言っても北アルプスであり、穂高なわけです。
その登山口が上高地になります。日本唯一といっていい山岳リゾートで、まさに絵に描いたような「あ、これまじでアルプスや…」という景色を見ることが出来ます。
そのへんの地元の低山とは訳が違いますからね。
そうそう、山岳写真といえばでかいカメラに三脚立てて、あとバンダナ頭に巻いてなんて想像してませんか?もちろんいまだにいます。それも山の魔力。
もちろん管理人はそんなの無理です。どれだけ身軽に山に行けるかを追求した物欲集団、UL(ウルトラライト)という一味にも少し身を置いたこともありますが、それすら無理で高額な超軽量テントを捨ててサイフと最低限の着替えをウエストバッグに入れて山小屋泊派に移行したくらいの軟弱者です。
当然ですがカメラも最小最軽量に拘ります。
新たに導入したSIGMA fpといつのまにか手元にあったRX1RIIの2台を娘と交換しながら山を目指します。
いま高級コンパクトといえば、LEICA Q、RX1シリーズがフルサイズで2大巨頭として君臨、その下にFujiのX100といったところでしょうか。
当然全て持ってました。Qは本当にいいカメラで文句なんていったらバチが当たりますが、小さくない…もうちょっと小さくなって欲しい。X100はファンが多いのであんまり言いたくないんですけどほんとに接写じゃないと全然ボケないんですよ。しょせん23mm/F2、無理を言ってるのは分かってるんですけど、これだったらiPhoneでいいじゃんってなっちゃいます。みんなすぐに売っちゃいますよね。
そこでRX1です。初代から持っていてダメダメなAFに文句を言いながらもそのサイズ感と写りに妥協してとりあえず仕事の鞄に放り込んで長く付き合ってましたがQの登場であえなくお別れ…
Qで満足してたんですが、35mmという使いやすい画角と絶妙なサイズ感にRX1への思いは消せないでいました。ルックスもいいですよね。Qとはちがったソニーが一番良かった時代のデザインを思い出させてくれます。α7シリーズ、全部このデザインになればいいのに。
2代目になって随分時間が経ったのにフラッと買い戻すには安くない。が、ふとマップを巡回してたら「外国仕様・F16まで絞るとゴミが写る為難アリ品」とほぼ10万安のプライス。そこから記憶がありません。気付いたら手元にありました。
初代ではダメダメだったAF、カカクコムを見ると随分良くなってると書かれていて、でもQほどじゃないんでしょ?ホントに大丈夫〜?と最も不安でしたが使えます!まじで。もちろんQほどじゃないです。でもちゃんと合う。速度もストレスはないレベル。安心してオススメします。
初代が安いのでつい手を出してしまいそうですがグッと堪えて本機にしてください。初代のAFには本当にがっかりするので。いま、ヤフオクなら15万程度ですからね。X100Vも15万、絶対にRX1RIIです。X100は何度も言いますが飽きてすぐ売ります。
RX1RII、高画素なので普通にちゃんと構えて撮るとめちゃくちゃ優等生な写りになっちゃいます。普通にフルサイズ一眼の写りです。
娘が撮ったのですが、よく写りますよね。
でも接写ならX100でもこれくらいできちゃうんで距離のある撮影はマニュアルに切り替えて前ボケで撮ります。
ボケないレンズはやや前ピンで撮ることで無理やり柔らかい描写にしちゃいます。
若き天才奥山由之氏がCONTAX Tシリーズを使って若者の間で人気ですが、当然管理人も持ってました。しかも20年以上前に。当時からCONTAX派、だってかっこいいもん。
でもそれこそ当時は「AF全然ダメじゃんこれ!!」って怒りに震えてすぐに下取りに出しましたw
いまならこのダメAFも年の功で優しく包み込め……るか!そんなもん!!
今、CONTAX T、13万とかするんですよ?!あり得ない。
でもオレにはRX1RIIがある。買ったの忘れてたけど。
というわけで古いコンパクトカメラのハプニングもテクニックでカバーして描写を楽しんで欲しい。本当によく写るカメラなので期待を裏切りませんコイツは。
Qと迷ってる方も、どっちでもいいと思います。ホントに。
さて、ここからはSIGMA fpの番です。
山岳写真といえば、三脚立ててがっつり絞って…というザ・風景写真スタイルが頭に浮かぶと思いますが、当然山だろうが解放オンリーで臨みます。
もちろんポートレートなら期待通りの写り。いいぞ。
本当にこのSIGMA fpとNOKTON 50/1.2の組み合わせは期待を裏切らない。最高のサブです。
だから「こんだけ写るんだったらノクチだったらもっとよかったんじゃないのか…」と考えるのはやめたい。ホントに…
と、ここから軽やかに山岳写真が並ぶはずだったのですが、そういう訳にはいきません。
今回の山行では北アルプス初心者向けコースの有名なスポット涸沢(からさわ)が目的地でした。が、3時間の平地を歩いたところで息子が「まだ真ん中?!絶対無理!!なに考えてんの?!」と言い始め、速やかにリタイア。全く標高を稼ぐことなく敢えなく小屋泊に切り替えます。行き着いた登山口の横尾という素っ気ない山小屋は携帯の電波もないし、冴えないので「Wi-Fiもキレイなお風呂もあるし、御飯も美味しいし戻ろうよ!」と元気付けさせて戻ります。
1時間戻って、本来上高地から2時間のところにある徳沢園です。
山好きには聖地と言っても過言ではありません。井上靖の小説「氷壁」にも出てくる最高の山小屋です。こんなの北アルプスにしかないですからね。
お風呂もあるし、御飯も美味しい。ここだけ来るのも全然アリですよ。
山には海にはないエモさがあります。旅情というか地の果てまで来た哀愁と言うか。そういうわけで管理人は山派です。
翌日、全く疲れが取れなかったとブツブツ言う息子を元気付けさせながら戻ります。
見てください、来年絶対に来なそうなこの顔を。
いや違う、このボケを。
今まで山にフルサイズ50/1.4のレンズを持っていこうと思うと相当な覚悟が必要でした。SIGMA fpとNOKTON 50/1.2なら余裕です。考えられない!
そんなことを言いつつも、ろくに山の写真も撮らずに行きは2時間の距離を3時間以上かけてダラダラと歩いて…
こんなホテルが出迎えてくれます。
その辺の山とは格が違います。上高地帝国ホテル。帝国感が伝わってきますよね。
二日目の宿です。
本当は涸沢に行ってクタクタになった身体へのご褒美のはずだったのに、もはやただの贅沢です。
帝国ホテル周辺のハイキングルートにはこんな感じの小道が続きます。
中高時代、学校の強歩イベントで無理やり歩かされた地元の山とは訳が違いますよ。
RX1RIIよく写るんですけど、これで普通に町並みや遠景なんかを撮ってもそれこそX100と大差ないと思います。
そこそこ1〜3mくらいの距離感で撮ったスナップでフルサイズらしさが出てくるカメラ。X100よりもすごくボケるというより柔らかい描写。高画素なので解像度番長な写り…ではないです。フルサイズのゆとりと言うか、懐の深さを感じさせる写りと言うか。同じ値段ならX100Vより断然RX1RIIです。
出発直後なので表情も柔らかく明るい息子。
いままで山にはAPS-Cを使うことが多かったのですが、今回は帝国民なのでフルサイズで挑みました。やはりフルサイズの方が楽しい…
ただの木を撮っても道を撮ってもそれからもちろんポートレートも。
APS-Cでも十分ですよといままでも当サイトで言って来ましたが、SIGMA fpとNOKTONの組み合わせを使い始めてからはそうも言ってられなくなってきてます…
帝国と辺境の国くらい違うかもしれない。
あ、この上高地帝国ホテル、普段の夏時期は予約なんて殆ど取れない雲の上のホテルですが、コロナのせいで今ならわりと簡単に取れちゃうんですよ。しかも東京外の方ならGOTOまで使えちゃうと…
あなたも帝国民になれるチャンス。たぶん一生のうち今年だけです、こんなの。
そして帝国に行くならフルサイズです。フルサイズじゃないとホテルスタッフに軽くみられるかもしれません。舐められないように!!
そしていろいろ迷ったらこちらの記事もぜひ。
F1.2の明るい開放F値を持ちながら小型軽量で機動力と安定した光学性能をもつ大口径レンズ
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