AF-S Nikkor 28mm / f1.4 E ED

なにいきなり28mmとか?!って思ったかもしれない。
心配しないで欲しい、正気だ。ただこればっかりは何を置いてもレビューしないといけないという強い信念でもってキーを叩いている。
2024年末にD780をゲットした時に、レフ機への、ニコンへの愛が爆発してこいつをポチ。
ずっと気になってたんですよね。
まずこのレンズの本家サイトを見て欲しい。
特設サイトの写真がもうやたらいい。
そもそもこのレンズ、僕の最も信頼するレンズ3本のうちの一本、Nikkor 58/1.4Gと同じ「三次元ハイファイ」の理念のもとに作られたレンズの一本でもある。
高い点像再現性と謳われているがなんのことだかさっぱり分からない。
ちなみにもう一本の105mmもすごい。この2本がすごかったのでいつかこいつも手に入れたいなあと思ってたけど28mmとかちょっと使いづれえしなあとずっと避けてたのだが、ウェディングの現場では35mmだけだと広角がちょっと足りないなと思うこともあって、まあ気に入らなければ売れば良いやとポチ!!
というわけで冒頭の1枚。見ればわかるよな。
ただものではない。
よくわからないけど、すごいぞ三次元ハイファイ!!
「2025買ってよかったベスト」を1月にして受賞確定しちゃったんじゃないだろうか。
いや、とにかくすごい。
58mmと同等の驚きを感じた。
広角だと同じニコンのNikkor 35mm / f1.4Gも愛用してて、それはもう普通に満足してた。フルサイズの35mmの中で文句なしベストだと絶対の信頼すらしちゃってたし。
一瞬で広角界一位の座を奪取ですわ。
まだ知らない世界があるんだな。
というわけで、早速作例。




娘と特に当てもなく僕が青春を過ごした街三軒茶屋をぶらぶら。
魔境三角州エリア、いまもなんとか残っててよかった。娘は好きなゲームの舞台の街にかつて父が住んでたことを知ってリスペクトしたはずだ。

それにしてもやたらドキッとさせる。
このドキッとさせれるレンズってそういくつもなくて、僕の中ではバケペン90/2.8、Planar80/2、58/1.4Gの3本がそうだ。
そこに加わってきた。しかも広角で。本当に驚いた。
今となっては35/1.4Gは28に比べるとどんなに良くてもフルサイズクラスのボケだなというか中判の深みのある豊かなボケではない。
28mmは中判ぽさがある。ボケが豊か。
中判のボケの質感がエモさを生むと思っていて、やっぱりドキッとさせてくれる。
わかるかな、このボケ。(拡大しました)

28mmが生みだすボケとちゃうぞ。
愛用のCONTAX645のPlanar80/2とボケがほんとによく似ててそのことに驚嘆する。
すごい仕事じゃあ、Nikonさんよお。。
馬鹿みたいに日の丸構図で行く。
色々試したけど、本家サイトの写真同様、横撮りの日の丸が一番良い。
これはライカQやGRをルックスだけで買ってしまったアマチュアの人にも知っておいて欲しいんだけど、28mmは画角の都合上中心以外は相当流れる。なので顔など変形してほしくない被写体はきちんと中心部分に置くように。具体的には大体画面を三分割した中のエリア内くらい。
これを守らずに世間の他の作例を見てつい被写体を画面端に寄せたりすると変な顔になってしまったりとイケてない写真になる。被写体を端に寄せたかったらあとからトリミングで弄るべし。


テーブルフォトというかカフェやレストランで向かい合って撮る時、35mmだとまだ狭い。
28mmがベスト。
それにしても本当にただならぬボケだと思う。
目が惹きつけられる。
QやGRには絶対に写らない描写。デカくて重いものを持つ勇者にのみ与えられる恩恵だ。
と、ここまでカメラはZ5を使って撮った。
異常なフリンジ耐性と発色の良さで信頼のZ5だったのだが、唯一の弱点AFがここで出てきてちょっと引いた構図だとかなりAFが抜けた…
もう本当に抜けに抜けた。。50mm付近だとそんなことないのでやっぱり広角で被写体を認識しづらいんだろう。ここがZ5の限界か。

でもいいレンズってのはAF抜けもちょっとサマになるものだ。
そういうわけで、後半は気を取り直してZ6IIIにてリベンジ。
ちなみにZ8を売ってゲット。差額がほぼないというとても悔しい下取りなんだけど高画素機のZ8だとウェディングの現場で高ISO下のノイズがずっと気になっててかなりストレスだった。
縦グリつけてもかっこいいしな!
あと、一点ちょっとした期待もあった。神機Z5のフリンジ耐性はローパスフィルターあり、もしくは表面照射型センサーが原因かなと思ってて、Z6IIIセンサーはZ8と違って部分積層センサー、そしてローパスフィルターはあり、これでフリンジが目立たなくなくなったらいいなというあわよくばの期待。Z8(Z9も)、Z5と違ってフリンジ目立つんだよなあ。。
(※厳密にはZ5もフリンジは出る。ただ、赤や紫とかじゃなく緑程度で済んだりしてあまり目立たないのだ。)
ちなみにこの28mm、フリンジが出ない。
写りのエモさだけでない性能面でも特級品だ。
やっぱデカいレンズはいいよね、なんつうかさやってくれるっていう安心感ある。
俳優もデカい方がいい。阿部寛とか鈴木亮平とか。

この写り、ハイライトの描写のせいで実際現像しててGFXとPlanar80/2を現像してる気で作業をすることもかなりある。あれ?こんなカットGFXで撮ったっけ?と勘違いしちゃうくらい破格の写りを見せてくる。
わかるかなあ、ハイライトがキラキラして生命力を感じる。
これは選ばれしレンズのみが持つ魔法だと思っている。


大胆な構図もしっかり受け止めてくれる。
あ、ちなみにZ6III、Z5に比べると普通にフリンジ出るし発色もあっさりだったけど Z8よりなんかいい。Z8よりはあっさりじゃない気がする。ちょっとだけ濃厚。な気がする。
もちろんAFすっぽ抜けは無くなりました。
Z6IIIの価格は納得いかなかったものの動画専用だと思えばそんな気もなくなった。あくまで個人的な感想だけどSONY α7cIIとの比較でも動画手持ち撮影中の手ブレはZ6IIIの方が優秀。もちろんファインダーの見え方はSONYとは比較にならない。コンパクトなボディに動画もスチルも常に100%の期待に応えてくれる素晴らしい機種。
N-Log用のLUTはSONYのS-Logととてもよく似ていると思う。市販のSONY用のLUTと相性がいいのでSONY用のものがほぼ使えるし、NRAWのデータ量もそれほどでなく内臓録画できるし、お勧め。
ただZ5IIの登場にはかなりモヤついてます…
動画に関しても僕が必要な性能はZ5IIで十分だったし…(ブツブツ)
Z5II激推し!!
それでも前半(赤いニットの娘)と後半のトーンの違いわかるかな。前半のZ5の方が発色いいんだよな〜
GFXと比べても遜色ない発色、濃厚。Z5には間違いなく魔法がある。
引き続き作例

カリカリなんてことなく柔らかさもあり、アナログ感も感じさせてくれる。


海外の写真家の作品、真ん中にポツンと人が立ってる写真。
もちろん本当は50mmで距離取って撮るのがいいんだよ、でもこの28mmならいい感じに撮れる。風格が生まれる。

背景との分離も素晴らしい。


そしてこのフレアの美しさ。
完璧だ。
文句なしに「2025買ってよかったベスト」受賞です。
ちなみにこのZ6III、買ったその日にファームアップ中フリーズしてそのまま故障→修理…
しかもファームアップ中の故障は保証外とまさかの有償修理、なんと約10万というあまりのショックにちょっとNikonが嫌いになったほどだ。
28mmの感動がなかったら怒りに任せてNikonの機材全て捨て去っていたかもしれない。
運が良かったなニコンさんよお…
ファームアップ中のフリーズ、原因があるとしたらFotodioxのAF化アダプターをつけてたからだろうか。よく分からないけどみなさんも変なアダプターをつけたりしない状態でファームアップしような。
さ、Z6IIIの修理代の足しにしたいのでお賽銭の時間です。
久しぶりにカメラ機材です。
今回紹介するのはこちら「Falcam Maglink」。
この手の商品だとPeak Designが有名だけど、赤いポッチが嫌だとか、ちょっと高いとか、もうこんだけコピー商品が出回ってると本家を買うのがバカらしくなるとかいまさら買うのもどうかなという気持ちがあると思う。
で、このFalcam Maglinkはまずコスパ良し、そして機能もいい。
取り外しが超スムーズ、紐部分が細くて良し。非常に強靭なのが触ってもよくわかる。
で脱着パーツが他社のストラップに取り付け可能で、僕は愛用のOP/TECHのストラップと合わせて使ってます。
なんと言っても目立たないのでつけっぱなしで気分がすこぶるいい。
ひとり2パック以上買うように!!



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