ちょっとオールドどうですか?
昨年からMamiya SEKOR 80mm / f1.9とCONTAX645 Planar 80mm / f2にどハマりして、すっかり心はオールド派。
高性能よりエモいかどうかの方が大事。
濱田英明さん始め中判フィルムの写真にグッと来てるなら、フィルムを使うだけではなくその時代のレンズを使うことが肝で、ペンタックス67は1970年頃のカメラになります。マミヤセコールもそう言った意味でエモい写真が撮れました。
中判はマミヤセコールと645プラナーに任せて、35mmフルサイズでもエモいレンズを求めてウロウロしてきたのでちょっと見てやってください。
さらに今回、この企画用に、秘密兵器も用意しました。
巷で評判のマニュアルレンズをAF化するというアレです。Megadap MTZ11。
ボディはNikon Z5。ひとまず最安ボディで一旦お茶を濁しておきます。
そして、ボディのことは置いておいて、結論から言うと、このAF化アダプターいいです。
ハッキリ言ってAFの挙動はやや遅いものの普通に使える。ライカMレンズなんかがAFで作動するのは分かってはいてもかなり驚きます。
ちなみにAFの作動音はキュイーーンという音でわりと耳障りです…
と言う訳で作例見まくって、おっ!と来たのはやはり天下のプラナー。
京セラCONTAXのではなく、コシナのプラナー(Planar 50mm / f1.4 ZF.2)です。先に1970年ごろのレンズを買えと言っておきながら2006年登場だそうですw なんなら今も新品が販売されてます。
いい感じのザワザワ感のレンズを探しているとやっぱりライカとCONTAXがいいんですよね、悔しいけど。という訳でプラナーなんですが、作例を見るとコシナでもザワザワがちゃんとある!どうやらヤシコン時代から殆ど変わってないみたい。ヤシコンプラナーなら1970年代の登場なので気持ちはオールドで。
もちろん中判レンズほどではないんですけど、現代のレンズやcanonのEFレンズなんかにはないザワザワがちゃんとあります。
ただし若干の樽型の歪みと周辺減光はあるのでLRでレンズプロファイルを当ててキッチリ補正しましょう。周辺減光がない方が中判フィルムぽい絵になりますよ。
オールドっぽいトーンにしてるだけじゃないか?って思いましたね。
いやいや現代のレンズにはない甘さとエモさがあります。
それにイメージは大事です。粒子は盛大に。
今どきのレンズのような透明感はない、でもそこがいい。
最新のレンズにはない空気の澱みたいなものを感じさせます。
その空気に色をつけるようなトーンを作ると写真が豊かになります。
続いて、Nikonレフ機の初期のAFレンズ、Ai AF NIKKOR 50mm / f1.4D。
これが真打ちです。めちゃ気に入ってます。
1995年発売のレンズです。まだまだボケがクリーミーなことがいいなどと言われていない時代ですね。良し。
2013年発売の銘レンズAF-S NIKKOR 58mm / f1.4Gはもう殆どミラーレス時代と大差ないのにコイツは全然別物。しかもAFで動くし、軽い。
とにかくボケ量とザワザワ感が半端なくて、エモいレンズです。めちゃ安いし激推し。
最高のレンズと評したCONTAX645 Planar 80mm / f2で撮ったものと比べてください。
かなり気合い入ってます!
f1.2とかでもないのにそこそこ距離があっても背景がボケる。恐るべし。
もうどよんどよんに澱が生まれます。もはや唯一無二のレンズ。
人によってはうるさい汚いと感じるかもしれませんが、こんなのちょっとお目にかかれませんよ。
玉ボケもメルヘンチックな感じじゃなくてなんというか男らしい。渦も巻かない。強い!
Mamiya SEKOR 80mm / f1.9のレビューのときにもちょっと撮ったものです。こちらも是非見比べて欲しい。
描写はちょっと違うのですが、劣っているとは全く思いません。
(この海の撮影ではf2で撮影してます。かなり端正な写りになります。f2ならフリンジもほぼなし)
モノクロも超いい感じになります!エモい…
先に紹介したコシナプラナーはコイツに比べるとちょっと上品、好きな方を一本持っておくとなかなか楽しいカメラライフが送れるはずです。
最後に家宝のNoctiluxも。
オールドがいいと言いながらも、この現行ノクチだけは別。というか別格。
ザワザワしてなくてもやっぱり素晴らしい。
それがアダプタでAFで動くのには興奮しましたw
ノクチの極薄ピント面を外して撮るとホントにガッカリするんですよ。
正確なAFでF0.95の世界を撮れるともう戻れません。
それと今回ノクチもNikon Z5に付けて思ったのですが、やっぱりというかLEICA機に付けるよりフリンジ抑えられています。うん、そんな気してたけど。
ノクチで瞳AF!!
AFで動くから片手で撮れる!!
暗部でもいけるぞ!!
ちょっとノクチの自慢でしたw
そうそう、ついでに言うと、手放してしまった現行Summilux 50mm / f1.4にはザワザワ感があったなと思います。
道理で妙な情緒と立体感があったなと。さすがライカじゃあ…!
あとはFujiのXF 35mm / f1.4にもありますね。FUJIはそういったレンズ思想を持って作ってたんだなと今になって感心しています。
ライカMマウントレンズをニコンZマウントカメラに装着する、AF駆動モーター搭載型 電子マウントアダプター
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迷ったらこちらの記事もぜひ。